防犯カメラの意外な使い方とは?店舗・オフィス・自宅での活用法をチェック

防犯カメラには意外な使い方がある

自宅の玄関や駐車場、オフィス・店舗などに設置するイメージが強い防犯カメラですが、実は防犯以外にもさまざまなシーンで役立ちます。

そもそも防犯カメラは、不審者・空き巣などの防犯対策事故や犯罪が発生した後の捜査協力に役立てる目的で設置する方がほとんどでした。

しかし、最近では業務効率改善化や高齢者・子どもの見守りなどの目的に導入する方も増えてきました。

今回は、防犯カメラの意外な活用法について、シチュエーション別に解説していきます。

防犯カメラの使い方1.人員配置のため店舗に設置

広さのある大型店舗では、正しい人員配置ができているかを確認するために防犯カメラを設置・確認する使い方があります。

店舗管理者の方が防犯カメラ映像をスマホやタブレットなどで随時確認し、「店内で人員が偏っていないか」「お客様に対してスタッフが足りないという状況がないか」などを俯瞰的に見て、イヤホンで各スタッフへ指示を出します。

防犯カメラの使い方2.レジスタッフ同士の連携のため店舗に設置

店内またはフロアごとにレジが点在している店舗では、Aのレジが混雑しているのに対してBのレジはガラガラという状況になることが度々あったそうです。

上記のような状況では、列が途切れないレジのスタッフは忙しく、ガラガラなレジのスタッフは時間を持て余してしまいます。

非効率的なオペレーションを改善としようと、各レジの上部に防犯カメラを設置し、レジ下にはすべてのレジの状況が把握できる防犯カメラ映像が映し出されるモニターを配置しました。

モニターでは店内すべての防犯カメラ映像が確認できるため、スタッフは、自分が暇なときに忙しくしているレジがあったらすぐに応援に行けるようになり、レジの混雑度が低くなったそうです。

このように防犯カメラを設置することで、インカムや店内放送を通して管理者による指示で動くのではなく、スタッフ全員が店内レジの状況を瞬時に把握し、自発的に助け合うようになりました。

防犯カメラの使い方3.工場内の業務効率改善のために設置

たくさんの製造工程がある工場内では、スタッフさん1人ひとりに各工程の向き不向きがあるケースが多いようです。

業務効率を改善させるために、防犯カメラの映像を確認してそれぞれの方が得意な業務のスキルを確認し、効率の上がる人員配置を決定するという使い方もあります。

また、防犯カメラに映っている従業員の動きを抜き打ちでチェックして、人材評価の参考にしたりモチベーションの向上に繋げたりする活用法もあるそうです。

防犯カメラの使い方4.遠隔での在庫管理

倉庫内に高画質の防犯カメラを設置すれば、品番や点数などを防犯カメラ映像から正確に読み取れるようになります。

高画質かつ高性能な防犯カメラを利用して、事務所で在庫の遠隔管理を行うことで、複数の場所に在庫がある場合などは大きな業務効率改善につながっています。

防犯カメラの使い方5.クリニック内の待合室と診察室をつなぐ

クリニックに足を運ぶなかで、毎回通院を楽しみにしているという方はそう多くないでしょう。

特に歯医者さん(デンタルクリニック)は、独特の機械音や匂い、痛みをともなうイメージが強く苦手意識を持っている方がほとんどです。

とある歯医者さんでは、機械音や匂いだけで緊張してしまう患者さんの緊張を少しでもほぐせたらという思いから、治療室の音が漏れないよう待合室の距離をあえて離したり完全個室での治療行ったりと工夫を施しました。

しかし、待合室との距離が離れてしまった分、治療室から待合室の様子が把握しづらくなり、スタッフ同士の連携がとりづらくなるなどのデメリットに悩んでいたそうです。

このような悩みを解決すべく、待合室や受付の防犯カメラ映像を治療室でタブレットを使って確認することで、いつでもクリニック全体の状況が把握できるようになり、スムーズな連携を実現しました。

防犯カメラの使い方6.エステサロンでの不審者対応

とある女性専用のプライベートエステサロンでは、男性による冷やかし訪問に悩んでいました。

モニター付きインターホンがあるので防犯カメラは必要ないと思っていましたが、インターホンのカメラを手で隠してピンポンを押すなど悪質な行動が多くなり、玄関上部に防犯カメラを設置。

その結果、自分の行動が防犯カメラで録画されていることに気づいた男性は、ぱったりと姿を見せなくなったそうです。

モニター付きインターホンがあるから、防犯カメラをわざわざ設置する必要はない」と思っている方も多いですが、防犯カメラは設置するだけでも威嚇効果で不審者を追い払える可能性があります。

また、手が届かない位置に防犯カメラを設置することで、インターホンのようにレンズを隠されることなく不審者の行動をしっかり確認できるというメリットもあります。

防犯カメラの使い方7.老人ホームでの入居者対応

高齢者が入居する老人ホームでは、深夜に無断で外出してしまったり施設内を徘徊してしまったりといった入居者の行動が問題となっていました。

もちろんスタッフがなるべく様子を見て注意するなどの対応はしていたものの、イレギュラーなトラブルが起こった際はどうしても特定の人物だけに気を配ることが難しくなってきます。

また、深夜帯は昼間に比べて人手が足りず、入居者が個室を抜け出し問題が起きても気づきづらいという課題もありました。

そこで各個室や廊下に防犯カメラを増やし、タブレットでいつでも確認できるようにしたところ、無断で外出しようとしている入居者を発見できたり、深夜徘徊をしている入居者の居場所がすぐに特定できたりとトラブルが大きくなる前に防げるようになったそうです。

このように、防犯カメラは万年人手不足と言われている福祉施設での見守り対応にも役立ちます。

防犯カメラの使い方8.ペットの見守りに設置

防犯カメラをペットの見守り用カメラとして使用する方も増えています。

ペット用見守りカメラも多数発売されていますが、ほとんどが室内に設置して使用するタイプなので、ペットを外飼いしている方は防塵・防水使用の防犯カメラを見守り用カメラとして使う方も多いそうです。

防犯カメラの使い方9.キャンプ場のトラブル防止に設置

セキュリティを強化しづらいキャンプ場では、盗難や不審者トラブルなどの犯罪行為が起きても証拠を残しづらいのが現状でした。

特にテント泊を行うキャンプでは、就寝中に貴重品・ギアの盗難にあったり痴漢などの犯罪に巻き込まれたりするリスクもあります。

テントの付近にワイヤレスの防犯カメラを設置し監視することで、犯罪を未然に防ぐ抑止力、また、キャンプ場に不審人物が侵入した際の早期発見に役立つでしょう。

また、最近では近年のキャンプブームにより、周囲に迷惑がかかるほど大騒ぎしたり大音量で音楽をかけたりする迷惑キャンパーの増加が問題視されています。

騒音を指摘したキャンパーとの言い争いや嫌がらせなど、二次的なトラブルも多く発生しているため、防犯カメラを証拠として録画映像を残しておくことはトラブル防止に役立つはずです。

防犯カメラの使い方10.厨房へ設置して従業員の問題行動を防止

従業員によるいたずらや悪ふざけで炎上し、企業の評価が落ちるというトラブルが発生しています。

実際に、企業規模の大小を問わず飲食・小売店における従業員管理は非常に難しく、忙しい時期には従業員の動きにまで気を配れないのが現状です。

さらに、小規模な飲食店では閉店後に一人で締め作業や在庫の確認などをしているケースが多く、トラブルが発生しても証拠が残りづらいという問題がありました。

これまで防犯カメラの設置は、お客さんが出入りするドア付近またはお金を管理するレジ周りに多く設置されており、来店者の管理・防犯対策や、会計トラブルや従業員によるレジ金の盗難防止がおもな目的でした。

しかし最近では、厨房や店舗全体を監視して従業員の行動を記録しておく目的で防犯カメラを設置する方が増えています。

上記のような目的で防犯カメラを設置することで「決められたルールに則って調理をしているか」「身だしなみをを整えて調理しているか」「サボってはいないか」など、目の届かない場所でも従業員の行動を把握できます。

防犯カメラの使い方11.観光地で定点カメラとして使用する

もともと観光地の治安維持に大きく貢献してきた防犯カメラですが、最近では防犯以外にも活用の幅が広がっています。

2005年前後までの防犯カメラは画素数が25万~50万画素と、あまり鮮明な映像を記録することはできませんでした。

しかし現在では、カメラの性能向上とインターネットの普及により、100万画素数以上の鮮明な映像をネット上で多くの人がリアルタイムに確認することができるようになったのです。

その結果、24時間特定の景色や生き物が観察できる「定点カメラ」として、観光地における四季折々の風景や動物園で飼育されている動物の様子など、観光地の魅力を旅行者に届けることができます。

防犯カメラの選び方

防犯カメラのさまざまな使い方を紹介してきましたが、ここからは実際に防犯カメラの選び方について解説していきます。

まず、防犯カメラを取り付ける前に「屋内か屋外どちらに設置したいのか」「何の目的で防犯カメラを設置したいのか」など、用途や目的を明確にしましょう。

たとえば自宅の玄関などの出入口に防犯カメラを取り付けることで、空き巣や不審者の侵入を防ぎたいのか、ペットの見守りとしてリビングに設置するのでは選ぶ防犯カメラの種類が異なります。

防犯カメラの防塵防水規格と画素数

玄関やガレージなどの屋外に防犯カメラを設置する場合は、防塵・防水性能を有しているタイプを選びましょう。

風雨にさらされる環境下でも安心して使用できるため、防塵防水規格がIP66等級以上ある商品がおすすめです。

なお、著しく暑い、寒い環境の場合はカメラに不具合をきたす可能性があるため、寒冷地・温暖地用に温度センサーが搭載された防犯カメラの設置がおすすめです。

また、電源の確保が困難な場所であれば、バッテリー式やソーラー充電機能搭載モデルを選ぶといいでしょう。

そして画素数も、防犯カメラ選びの大切なポイント。基本的には、画素数が大きければ大きいほどきれいな映像を確認することができる反面、映像が綺麗になればなるほどデータ通信量が増えるため映像の遅延などが発生しやすくなります。

証拠映像などを特に鮮明に残す必要がある場合は800万画素(4k)、遅延なくスムーズに映像を確認したい場合は画素数を落とすなど、利用目的に応じて必要な画素数の防犯カメラを選びましょう。

防犯カメラの形状

防犯カメラの形状は、おもに一般的な形として「バレット型」「ボックス型」「ドーム型」に分けられます。

バレット型とボックス型は存在感を発揮するため、あえて目立たせて防犯効果を得たいシチュエーションにぴったりです。

反面、半円形のドーム型防犯カメラは、上記の2種類とは対照的であまり防犯カメラとして目立ちません。

またドーム型はカメラがどの向きを向いているのかが分かりにくいため、店舗や個室などでカメラの存在をあまり目立たせたくない場合におすすめです。

防犯カメラの設置台数

防犯カメラの設置台数は、設置する場所に応じて考えていく必要があります。

1台で十分な場所ならMicroSDカードへ録画できるタイプで十分だといえますが、より多角的または広い場所を撮影したい場合は複数台設置することになるでしょう。

また2台以上の設置になると、録画装置(NVR/DVR)とセットにした方が費用が抑えられます。

なお、大型スーパーやクリニックなど規模が大きい施設への設置には、8ch(チャンネル)、16ch(チャンネル)、32ch(チャンネル)など、たくさんのカメラを同時に接続できる録画装置が必要となってきます。

IPカメラorアナログカメラ

設置する場所のネット環境によっても、導入できる防犯カメラの幅が変わってきます。

ネット環境がある場合は、防犯カメラとパソコンが一体となった「ネットワークカメラ(IPカメラ)」が利用でき、デジタル信号を用いて映像データを送信するため映像も綺麗です。

それに対してネット環境がない場合は、アナログ配線でハイビジョン画質の監視が可能になる「AHD(アナログハイビジョン)」などの専用の回線を用いたタイプが利用できます。

防犯カメラの使い方&選び方に迷ったらプロに相談しよう

防犯カメラをなんの目的で使用するのか、どんな防犯カメラを選べばいいのか迷ったらデジタルBOXYに相談してみましょう。

防犯カメラのことを知り尽くした担当者が、予算や設置場所に合わせておすすめの製品を紹介します。

また、サイト内では防犯カメラに関するコラムを多数公開予定なので、こちらも合わせて防犯カメラ選びの参考にしてくださいね。